最近、体を効果的に使って演奏することを勉強したり、教えたりしています。
体を上手に使って演奏すると可能になることの一つに、”自分とつながる”ということがあります。
ピアノを弾く、というのは、
1、楽譜を見る(読む)あるいは弾く音を決める
2、脳に情報が行く
3、手が必要な場所(鍵盤)に移動する
4、鍵盤を下げる
5、結果として音が鳴る(音が聞こえる)
という過程を経ています。
体を効果的に使う、つまり、体全体が適度にリラックスして、指が鍵盤上でバランスよく支えられている場合、この5過程を全て意識的に行うことになります。なので、スーパースローモーション(ここ重要)でゆっくりゆっくり行った場合は、本当に、瞑想状態ー自分とつながるような感じです。
自分のからだの隅々に意識が行き、音が鳴った時は、音を聞くという感覚よりは、鳴っている音を受け入れるとか、鳴っている音の振動を感じるということになります。
最初のうちは慣れないかもしれませんが、ぜひ、スーパースローモーションで、自分の意識を、情報の伝達、からだの動き、鍵盤を下げた時の指先の感覚、音が鳴った瞬間、音が響いている時の感覚に向けてみてください。
意識、動き、感覚、振動。きっと新鮮な経験ができますよ。